超初心者の為のビリヤード講座
「ビリヤードなんてやったことない」「どうやってするの?」という方を中心にした
ビリヤード講座。まず、ビリヤードは楽しむことが大事、そこで単純に、
どうやったら的玉を落とせるの?
どこを狙えばいいの?
を重点に話をしましょう。
まず、ビリヤードにおいて大事なことは、
◆狙う場所が合っている
◆狙ったポイントに手玉を進ませる事ができる
です。この2つを知るだけで、かなりビリヤードが楽しくなります。まず、一つ目。
◆狙う場所を知るには?
まず、右図を見てください。 的球(9番ボール)を狙って、今からショットするところです。
この場合、ビギナーならばフィーリングで狙うのだろうと思いますが、 このようにして、狙う場所をみつけます。それは、次のとおり!
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図のように、入れたいポケットを定め(図なら左上の コーナーポケット)、Hボールとポケットを線 で結びます。この線を「イメージライン」と呼びます。
最初は、イメージラインをキューを使ってイメージしてみるのが よいでしょう。 |
イメージラインを想像できた後にすることは(ここからが大事!)
Hボールに接し、且つイメージライン上にあるボール をイメージします。 これが「イメージボール」です。
この、「イメージボール」をイメージできるか、 が重要なポイントです。 |
後は、イメージボールめがけてショットするだけです。
すると、図のようにポケットできます。 |
わかりましたか?
「イメージボール」をイメージできるかが重要なのです。
イメージボールの重要性を説明しましたが、 最初は、右図のHのような、角度の緩いショットで練習したら よいでしょう。
B(赤)ボールは、角度が急な(うすい)為、非常に難しいです。 (イメージボールをイメージする事が難しい)
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初心者はイメージボールをイメージしにくい為、実際にイメージボールの場所に球を置いてみるのがよいでしょう。
(的球と接してしまう為本当はファールですが)
狙いを定めて、ショットする瞬間にイメージボールの場所においていた球をどかします。
そのようにして、慣れてきたら球をおかずにショットする練習をすればよいでしょう。
球を置いたりどかしたりするのは一人では大変なので、相手の人にしてもらうのがいいでしょう。
わかりましたか?
狙う場所がわかっても、ショットする時「全然イメージボールのポイントに手玉がいかない!」
「いつもミスしてしまう(手球がむなしくコロコロ・・と転がるだけ」などという事があると思います。さて次。
◆狙ったポイントに手玉を進ませるには?
狙ったポイントに手球を進ませるポイントは、以下の4点があります。
●両方の目で狙いを定める
●キューの真上にアゴをのせる
●ブリッジについて
●実際の撞き方(インパクトの瞬間)
この4点を注意すれば、かなり上達すると思います。
●両方の目で狙いを定める
ビリヤード場で、たまにライフル銃のように顔を横に傾けて、片目をつむって撞いている方を見かけます。
これはいけません。狙った場所にボールは進みません。
両目で狙う位置を定めて、両目で狙うようにしましょう。
●キューの真上にアゴをのせる
上の『両方の目で狙いを定める』と密接にかかわりがあります。『両目で狙うようにしましょう』と
言いましたが、言い換えれば『キューの真上に顔の中心がくるようにする』ということです。
キューの真上に顔の中心がくるとなると、必然的にキューの真上にアゴがくるはずです。
当たり前のようかもしれませんが、ビギナーの方が一番気づかない点のようです。
●ブリッジについて
ブリッジとは、キューを支える側の手の動作の事です。右利きの人なら左手でキューを支えますよね。
ビギナーの方は、この支える側の手がグラついてまっすぐ撞けない!なんて事があると思います。
ブリッジを正しく組めるだけでも、まっすぐ撞くことの安定感が増します。
ブリッジには、スタンダードブリッジとオープンブリッジがあります。簡単に説明すると、
スタンダードブリッジは、キューを人差し指で挟み込む構え、オープンブリッジは手にキューを乗せて撞く構えです。
本来ならばスタンダードブリッジをお勧めしたいのですが、結構難しいのでオープンブリッジでも構いません。
どちらにも共通して言える重要なポイントは、『ブリッジを組む側の手には力を入れない』事です。
しっかりブリッジを組もうとするばかりに、逆にグラついてしまいます。あくまでもブリッジは
キューをまっすぐ撞くための支え台になっているだけなんです。
●実際の撞き方(インパクトの瞬間)
この説明はブリッジを組む手とは反対の手、つまり実際にキューを撞く側の手の動きです。
ブリッジの組み方も大切ですが、どちらかといえばこの『実際に撞く手の動き』の方が重要です。
まっすぐ狙う為にいろいろ説明してきましたが、実際に手球を撞く時の最後のコントロールが
この部分です。ここで、まっすぐ撞く(ストロークとも言います)事が出来ればいいのですが、
ビギナーはストロークが安定しない為にあらぬ方向に手球が転がってしまいます。
ここの重要なポイントは肘を動かさない、という点です。
肘を動かしてしまうからストロークが不安定になるので、肘を意識的に固定すれば
安定感が増します。(簡単に言っていますが、意識的に固定するって難しいんですよね。。)
◆さらに。。(発展編)
ここからは発展編。上級者のプレーを見ていて、
「なんであんなに連続してポケットできるんだろう?」
って思ったことはありませんか?上級者ってF→G→Hって簡単にポケットしていきますよね。
でも、そんなに難しいことではないんです。配置によっては上級者と同じくF→G→Hって連続してポケットできます!!
では、上級者はどのようにしているのか?
それは、力加減と手球を撞くポイントです。
まず、力加減から。
力加減は、ポジション取りにおいて非常に重要な要素です。超初心者でも
力加減によって連続して取りきる事ができます。
たとえば、以下のポジション。Hを狙っているところです。 (実際は、Hの後にポジションなど必要ないのだが。。)
まず、通常の力加減でショットしてみてください。Hのポケットの 仕方は、今までの説明でできますよね? (イメージボールをイメージしてショットするのだ!)
例えば、通常の力加減でショットした場合、以下のように手球 が止まったとします。 |
そうそう、一つ基本知識を説明することを忘れていました。
手球が的球にあたった後、手球は的球の転がる方向と直角に転がるんです。
これを、「直角分離」っていいます。 (もちろん、手球の真ん中をついた場合、という前提ですよ)
覚えておいてくださいね。ポジション取りにおいて、非常に重要な知識ですから。。。
さて、話を戻します。通常の力加減でついてみたのが 右上図のショット。さて次は、ちょっとだけ強く撞いて みましょう。それが右図です。
強く撞いた分だけよけいに手球が転がりますよね。
クッションにあたって、サイドポケット近くに手球がポジション されてしまいました。
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つまり、同じショットでも手球を撞く強さによって、様々なポジション取りができるんです。
今までは手球の真ん中を撞くという前提で話をしてきましたが、
さらに、手球の上を撞いたり(フォローショット)、手球の下をついたり(ドローショット)することで、
バリエーションがさらに拡大します。つまり、手球を撞くポイントです。
まずはフォローショットから。
手球の上を撞くショット、つまりフォローショットを した場合の手球の動きです。あまり手球が右に広がりません。
右図のフォローショットは、通常の力でフォローショットした場合 ですが、上を撞く箇所によってスピンの力が変わってきます。
もちろん、撞く箇所が上であればあるほどスピンが強くなります。 但し、ミスショットも多くなりますが。。
スピンの強さは個人によって変わるので、自分で、 通常のフォローショット、強めにフォローをかけた場合など を試してみるとよいと思います。 |
次はドローショットをした場合です。
ドローショットで撞いた場合です。手球の下を 撞くので、手球はだらだらと横に転がります。もちろんこれも 撞く箇所が下であればあるほどドローのスピンが強くなります。
かっきーはドローショットが苦手です。(ミスショットしてしまう (ボールが上がってしまう))
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さて、いろいろなポジション取りの説明をしてきましたが、実際のゲームを例にとって、
超初心者でもできる連続ポケットの仕方を説明しましょう。
例えば、右図のような配置。 F、G、Hが残っています。
このような配置ならば、 超初心者であるあなたも、 取りきる事ができます! ポイントは力加減だけ。 撞く箇所は全て手球の真ん中 です。 |
まず、Fから。このショットは、 ほぼポケット − 的球(F) − 手球がほぼ一直線なので、 イメージボールをイメージ しやすい。
力加減は普通。
手球の真ん中を撞く事。 (もしくはややドローショット気味 でもよいが)
手球の上を撞いたらダメ。 まちがってフォローショット にしてしまうと、手球が前に転 がってしまい、たちまちにGが 難しくなってしまう。 |
次はGを狙う。Fのショットの際の 手球のポジションがよい為、 Gがらくちんになった。
これもほぼまっすぐなので、 イメージボールをイメージしやすい。 これも力加減は普通。
ただ、手球の場所がテーブル の中央の為、若干撞きづらく なっているが。。(メカニカル ブリッジ(フォークみたいなやつ)を 使ってもいいでしょう)
これも同じく、 手球の上を撞いたらダメ。 手球が前に転がってしまい、 Hへのポジションが苦しくなる。 |
あとはHのみ。 手球のことは気にしなくても いいので、しっかりイメージ ボールを定めてショットするだけ。
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以上が、超初心者でも取りきれる一例です。
説明の中で「力加減は普通」っていう表現を使っていましたが、
「普通」ってなに? どのくらいの強さをいうの?
って思われたのではないでしょうか?かっきーにとってはの「普通」が、別の人にとっては弱いショットだったり、
別の人にとっては強めのショットだったりするかと思います。
それに対する答えですが。。。
それは、感覚です。(としかいいようがない)
何回もビリヤード場に行って球を撞いているうちに、自分の中での「普通」「弱い」「強い」って言うのが
(つまり、「感覚」が)わかってくると思います。
F→G→Hの取りきりの例を示しましたが、次のボールへのポジション取りが重要なのです。
Fを狙う時、「Gをショットするためには、どこに手球をもっていきたいか」を考えて、Fをショットします。
その「Gをショットするためにもって行きたい手球の場所」に、手球をもっていく(ポジションを取る)為に、
力加減を使ったり、フォローショットやドローショットを使うわけです。
発展編を読まれた方は、次にビリヤード場に行く時、
手球を撞く力加減やフォローショットやドローショットを意識してみてはいかがでしょう?
もっと詳しく見たければ、「ハスラー日記」をご覧下さい。(第三回目から図解で記しています)
以上、発展編でした。
■いろんなゲームの種類
ナインボールが最も有名なゲームですが(ナインボールしか知らない人もいると思います)、ローテーション
とかエイトボール、他にもいろいろな遊び方があります。
1.ナインボール(USナインボール)
大抵の人は知っているでしょう。ビリヤードをした事があるなら、このルールだったのではないでしょうか。
ナインボールにはUSナインボールとJAPANナインボールがあるので、「USナインボール」と定義して
おきます。(JAPANナインボール(通常JAPAN)は、上級者向けなので記述しません)
9つの的球を使い、@を先頭に、Hを真ん中にしてボールをセットします
(@H以外のボールはどこに配置してもかまいません)
遊び方は、最小番号の的球から順番にポケットしていき、最後にHを落としたら勝ち、というものです。
狙うボールは最小番号なのですが、ポケットは最小番号でなくてもよい事です。
ですので、@を狙って外れても、偶然Hがポケットインされたら、その人の勝ちになってしまいます。
(ある意味ラッキー性があります。。)
難易度としては中程度、中級者向けのゲームです。
初心者が行うと面白くないかもしれません(1セットに10〜15分くらいかかってしまい、おまけに狙い通りに
入った的球はわずか、ほとんどラッキーばかりになってしまう為)
という事で、初心者にはあまりお勧めしません。
2.エイトボール
初級〜中級程度のゲームでしょうか、割と初心者で 広まっているゲームのようです。
15個の的玉を使用します。右図のように、ピラミッド型 にラックを組みます。
ソリッド :@番〜F番を指す ストライブ:H番〜N番を指す
ブレイク後、最初にショットする時、ソリッドを狙うのか ストライプを狙うのかを宣言しなければいけません。 グループボール宣言後は、その的球しか狙っては いけません。 間違って相手の的球をポケットインさせてしまった場合 テーブル上に戻す必要はありません。 |
ゲームは、まず自分のグループボールからヒットさせなければいけません(手球が、最初に相手の
グループボールにヒットした場合はファールです)。
そして、自分のグループボールが落ちる限り、プレーを続行する権利があります。
(つまり、自分のグループボールに最初にヒットしたが、どのボールもポケットインしないか、または
相手のグループボールをポケットインさせてしまった場合は交代になります)
(ちなみに、Gを落とす権利のない状態でGをポケットさせてしまったら、「負け」となります)
自分のグループボールを全て落とし終わったら、G番を落とす権利が生まれます。
G番をショットする場合のみ、「このポケットにG番を落とします」と、予め宣言しなければいけません。
(このような、予め狙うポケットを宣言することを「コールショット」といいます)
※本来ならば、G番だけでなく、全てのボールをコールショットしなければならないようですが、
非常に難しいので、初級者はコールショットしなくてもよいでしょう。
ほかにも細かいルールがあるのですが、初心者だったらこれくらいでいいでしょう(^。^;)ホッ
3.ローテーション
ナインボールと似たゲームです。中級者向けで、初心者には お勧めしません。
15個のボールをつかって、右図のように並べます。(ちょっと複雑です)、
遊び方は、的球の最小番号からポケットしていきます。落とした的球が 自分の点数となり、点数の高さを競うゲームです。合計120点です。 |
具体的な遊び方としては、「3セット先取り」など、ゲーム単位で遊ぶ方法や、
「400点先取り」など総得点で争う遊び方があります。
ポケットしたボールがそのまま点となるので、例えば自分が@番〜I番(総計:55点)まで
全て入れる事ができたとしても、相手がJ番〜N番を入れてしまうと、65点となり、
負けてしまうのがこのゲームの面白さです。
総得点の勝負なので、コンピ、キャノンを多用してI〜Nの的球を狙った方が賢いでしょう。
(入ればの話ですが。。)
4.ベーシックゲーム
初歩的なゲームです。初心者同士のプレーでも十分楽しめると思います。
15個のボールをつかい、並び方はピラミッド型です。並べ方の指定はとくにありません。
どの的球を狙っても構いません。ポケットインさせたら1点獲得です。全て落とす事ができたら
15点獲得ですね。「50点先取り」など、競う値を決めて勝負したらよいでしょう。
5.カットボール
3人以上で遊ぶのに最も適したゲームだと思います。初心者でも十分楽しむ事ができます。
15個のボールを使用します。並べ方は自由です。
遊び方として、各人は決められた持ち球(3つ程度)があり、お互いに相手の持ち球を知りません。
自分の持ち球以外の的球をポケットしていきます。ポケットし続ける限りショットすることができ、
そして、最後まで自分の持ち球がテーブル上にある場合、その人が勝ちになります。
もし、自分の持ち球全てがポケットされた(テーブル上から消えた)場合、「バースト」といって
負けを宣言しなければなりません。(バーストを宣言した人も、ショットはそのまま続ける事ができます)
例をあげます。
3人でプレーするとします。Aさんは@FIが自分の持ち球でした。Bさん、Cさんの
持ち球は知りません。
さぁゲーム開始。自分の持ち球は@FIの為、@FI以外のボールを狙います。
(4〜5分経過。。)
テーブル上の球が少なくなっており、@CJNのみ。Aさんはまだ持ち球@番が
テーブル上にある為バーストにはなっていません。Bさんはすでにバーストを宣言しており
(Bさんの持ち球はAGMでした)、Cさんはまだ宣言してない。(ということはCJNの
中にCさんの持ち球がある)
AさんがNを狙ってショットする。ショットする前にCさんの顔を伺うが、とくに変わった表情はない。
Aさんはショットするがはずしてしまう。次にBさん。Bさんは最も入れやすいCを狙ってショット、見事ポケットイン。
その瞬間、Cさんが「バースト」を宣言。Cさんの持ち球はBCLだった。。
ということで、Aさんが勝ち!
ということです。
メンバーの中に上級者がいる場合は、1ショットずつ交代するとかしたらよいと思います。
(上級者が一人で全部のボールを落としてしまい、ゲームが成り立たなくなる為)
下手は人は持ち球を多くし、上手な人は持ち球を少なくするなど、ハンデをつけるとさらに面白くなります。
持ち球を決める為の小道具ですが、トランプのようなものがあれば、1〜15(14・15はトランプに
ないので、別のカードで意味付けしてください)のカードを裏返しにしてきめたらよいと思います。
トランプ等がなければ、「シェイクボトル」というものがあります(大抵のビリヤード場においています)。
1番〜15番までの番号が書かれたものがボトルに入っているもので、シェイクボトルを使って
持ち球を決めたらよいでしょう。
このゲームは作者の一番のお勧めです。
テーブル上の球が少なくなるにつれ、相手の顔色を伺いながら狙う的球を変えるという駆け引きが
とても面白いです。
6.ボーイミーツガール
上級者と初心者がプレーするにあたって、最も楽しめるゲームといってもいいでしょう、
初心者の大きなハンデを埋め合わせてくれるゲームです。
15個のボールを使用します。ボールの並び方はローテーションゲームと同様です。
上級者はローテーションのルール(最小番号からポケットイン)で、初心者は指定無し
(どの的球から落としてもかまいません)で的球をポケットさせていきます。
そして、落とした的球がそのまま自分の点数となります。
大きなハンデというのは、初心者はどのボールから狙ってもよく(例えばN番)、かつ落としたら
その的球がそのまま得点獲得となるわけです(15点獲得!)
全部で120点なので、61点以上取ると勝ちです。うかうかしていると、上級者でもあっさり負けてしまいます。。。
上級者はコンピ・キャノンを多用しないと負けてしまうかも。。。
(なにせ初心者にはセーフティが(ほとんど)ないのだから。。。)
そのほかにもいろいろなビリヤードの遊び方があります。リンク集をご覧下さい。